第11章 喪失
「〜〜〜〜〜ッ」
クソッ‼︎
クソクソクソクソッ‼︎‼︎‼︎‼︎‼︎
「何で自分には出来て人には出来ねーんだよっ‼︎‼︎‼︎」
傷口は塞がらず、生温かい血が自身の手を赤く染めていく。
ダメだっ、、‼︎
一刻も早く硝子に診せねーとっ‼︎‼︎
ぐったりとした身体を抱き抱え立ち上がる。
ふとその時、あの男の顔が頭を過った。
ーーーーアイツはどーする?
きっと天内のところへ向かったに違いない。
俺が行かなきゃ天内も黒井さんも、恐らく傑も、、、、
ーーーーー全員殺られる。
でも、俺は…
目線を落とし、腕の中で徐々に体温を失っていくの顔を見つめる。
任務より、社会の均衡が崩れる事より、親友より、、、
俺はーーーーー、、、
抱き上げる腕にぐっと力を込め、校舎へと走り出そうとした時、
『・・ぃ、、、けて、、』
「っ?」