第11章 喪失
「・・・・?」
側へ近づいても一向に起きあがらないし返答もない。
血の匂いがあちこちからする。
それだけでが術式をいかに使ったのかが分かる。
・・・明らかに血を使い過ぎだ。
それに、、、、
ズサッと膝を地面につけ、うつ伏せになっている身体をそっと抱き起こすと、
「ーーッ、、‼︎」
腹部にある刺し傷からは大量の血が流れ、顔色はまるで人形のように青白くなっていた。
失血死してもおかしくない量の血だ。
咄嗟に首元に手を伸ばし脈を確認すると、
かなり弱々しいが僅かに脈を感じた。
「ーーーー死なせるかよっ、、」
傷口に手を当て反転術式を流し込む。
出来るっ‼︎
今ならきっと出来るっ‼‼︎︎