第10章 自覚と恐怖 流血、残虐な描写あり
「。」
五条がサングラスを外した。
『五条っ、怪我は⁈⁈』
側へ駆け寄ろうとしたけれど、来るなと言わんばかりに手で制された。
「お前を巻き込まない保証は出来ない、死にたくなきゃ離れてろ。
・・・生きて、傑と幸せになるんだろ?」
五条は切な気に眉を下げ、口の端を持ち上げた。
気持ちは言葉にしなきゃ伝わらない。
けど、私はまだ何ひとつ五条に伝えてない。
『私っ、、五条に話さなきゃいけない事が、、ッ⁈』
その時、
傑が出した呪霊がビクッと震え動きが止まった。
ーーーー⁈⁈
次の瞬間、
バスッ
呪霊の腹から刀の先端が突き出て来た。
そしてあっという間に呪霊は切り刻まれ、中からは先程の男が薄い笑みを浮かべ現れた。
呪霊の血をべっとりと全身に浴び、上半身には何処から湧いたのか、呪霊が身体に巻きついている。
この人一体ーーーー⁉︎
得体が知れない恐怖に汗が背中を伝う。