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萌えシチュに今日もトロける【R18】

第8章 私のストーリー





***



目を閉じたまま、小さく呼吸をする。


それと同時に、あぁ…戻ってきたんだな、と実感した。


先程までリアルに感じていた生々しい空気から一変、今では自分の部屋の香りがする。

見事にハマってしまった魔法書の世界。
シェリーは今日もそのストーリーを体験してきたのだった。


「んっ…」


時間を確認しようと目を開け、もぞもぞと動く。
それだけで、まだ残っている熱が身体を駆け抜けた。

”今の”自分の身体が体験したわけでもないのに、まるで本当に抱かれたような感覚が残るのだ。おかげでアソコはしっとりと濡れている。


まだ部屋は薄暗く、朝になってはいなかった。


このまま寝てしまおう。


シェリーはもう一度瞼を閉じるとそのまま夢の中へと落ちていった――



***





「おはようございます、シェリー様」



使用人に起こされ、朝の身支度をする。
最近は毎日魔法書のストーリーに没頭しているため、なんだか寝不足気味だった。

とはいえ何度体験しても飽きず、それどころか、もっと続きを体験したい!と切望するようになっていた。



そんなある日、ふと気づく。

各ストーリーの間に空白のページがあることに。


まさか、読み手が続きを書けるのかしら。


ゴクリと唾を飲み、シェリーはペンを取ると、自分が望む続きを恐る恐る書くことにしたのだった――


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