第26章 極秘任務
私は辺りを見渡すと、そのままある一箇所で目を止める。
大きく円を描くようにしてえぐられている地面の中心。そこは不自然なほどにドーナツ状の形状でぼっこりと地面が残っている。
私はそこ目掛け走り出せば、その不自然に取り残された地面へと着地した。
うん、ここなら一気にいける。呪力は相当な量を持っていかれるかもしれないが背に腹は変えられない。
片膝をつき、両手を地面へと当てる。
「エナちゃん!!無茶だよ!!」
遠くの方で雄ちゃんが私の名前を呼ぶ。
「落ち着いて下さい!!」
珍しく声を荒げるような七ちゃんの言葉にも止まるつもりはない。
私は勢い良く一気に呪力を放出すると、グッと両手に力を込た。
瞬間、ドンッッッ!!!という大きな爆発音と共に私の周りにあった地面が上空へと吹き飛ばされていく。
この術式の便利な所は、爆発範囲を自身でコントロール出来所だ。まぁそれもかなり努力した上にやっと身につけた技ではあるのだが。
これほどの爆発を起こす為にはコントロールは必須だ。己こど吹き飛ばされない為にも。周りに不必要な被害を及ばさない為にも呪力の緻密なコントロールが必要になる。