第24章 告げる

ゴクリと唾を飲み下した。二人の雰囲気が、尋常では無い空気だったからだ。




「悟、少し二人で話そうか」




傑先輩の言葉に五条先輩は答えはしなかったけれど、きっと拒否をしないところを見ると傑先輩の言葉を受ける気らしい。




「え、でも…」




傑先輩はそう言うけれど、本当にこのまま二人きりにして大丈夫なのだろうか。もはや何が大丈夫なのかは分からないけれど、何かが大丈夫な空気感では絶対にない。





「大丈夫だよ、心配しないで」




二人の放っている空気は全くもって安心出来るようなソレでは無いのに、傑先輩はそう言うと私を見下ろしてからスッと五条先輩へと視線を向けた。





「悟、良いだろう？」




ピリピリと切り裂かれたようなオーラが辺り一面に漂う。





「柊木、灰原、行きますよ」




この場面で声を出したのは七ちゃんだった。動けずに困惑している私の腕を引き扉へと向かって行く。




「でもっ、七ちゃん…」




「良く考えて下さい、あの二人を私達が止められるとでも？」




「それはっ…そうだけど…」




でもこれから何か起きるのならば尚更ここを離れる訳には行かないはずだ。




それが自分のせいなら尚更に…