• テキストサイズ

【呪術廻戦】抱きしめた分だけ君を想う

第24章 告げる





五条先輩の胸元をグッと押す。




「何とも思ってないわけない…そんなわけ…ないよ…」




それでも、私達の関係が終わったことに変わりは無いじゃないか。




「平気なわけないじゃん」




きっと私は今、とんでもなく酷い顔をしているだろう。そんなことは鏡など見なくても分かる。




頬がひきつれて、今にも涙は零れ落ちそうだ。それなのにも関わらず、無理に笑顔を見せずにはいられなかった。強がりだ、私の精一杯の強がり。




喉が焼けて吐きそうだ。馬鹿みたいに熱を持ち、鼻の奥がツンとする。




五条先輩を精一杯の下手くそな笑顔で見上げれば、先輩はそのゆらゆらと揺れる碧を見開き、そして次の瞬間には眉間にグッとシワを寄せた。





「…んだよそれ」




それは私の台詞だよ…先輩




何故…何故こんなことになったのだろう。もう胸の中全てがぐちゃぐちゃだ。




答えなんて出そうにはなかった。





この胸の中の痛みと、苦しいばかりの感情に。





きっと答えなどないのだと、そう思いたかった。






/ 647ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp