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【呪術廻戦】抱きしめた分だけ君を想う

第19章 可愛いひと




何気ないこのやり取りも、皆んなで笑い合う日常も、大切な私の全てだ。



高専の中にいる時だけが、安心出来る唯一の場所なのかもしれない。皮肉にも呪いから一番近いであろうこの場所が、私達にとっては何よりもの拠り所だ。



仲間がいて、笑いあえて、そして少なからず普通の高校生のようにも過ごすことのできる私達の居場所。



高専の中では呪いが生まれることも侵入してくることもない。だからこそ、私達はこうしてここで笑い合う。



街に出れば溢れるばかりの呪いが嫌でも目に入るのだ。呪術師としてそれらを祓うのが私達の役目。



でも、時々だっていいから…少しで構わないから…ごくごく普通でありふれた私達でいたい。十代の学生らしく、それらしいことだってしたい。



だからこの日常が崩れ去ることを恐れる。




怖くて



怖くて



そして私達はまた一つ、強くなる。






嫌でもそうやって生きてきたから。





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