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【呪術廻戦】抱きしめた分だけ君を想う

第17章 それは突然に








「あれ、お前らこんな所で何してんの?」




夏油先輩が奢ってくれた今流行りのドリンクを飲みながら二人で駅へと向かっている時だった。



聞こえて来たその聞き慣れた声にピタリと足を止める。それは隣の傑先輩も一緒だったのどろう、こちらを見下ろしていた視線が静かに止まった。



あぁ、なんだかこの声を少し久しぶりに聞く気がする。ここ二週間めっきり会えていなかったからだ。



いつもならば一週間に一ニ度は必ず部屋で会っていたのに。特に最近はセックス以外でも呼び出されることが多くなっていて、ただ一緒にベッドへ入って寝るような、数ヶ月前ならば考えられないような幸せな時間も一緒に過ごしていた。



だけれどそんなこともここ二週間は全然なくて、出張に行っているわけでも高専にいない訳でもないのに全くと言って良いほど会うことも呼び出される事も無かった。多分、忙しかったのだと思う。それか疲れていたんだと思う。



もちろん私から会いに行きたいなんてこと言えるはずもなくて…




遠くからグラウンドで体術の訓練をしているのを数度見ただけだ。




だからその声に思わずパァっと笑みがこぼれたし、「五条先輩!」と想像よりも浮かれた感情のままパッと後ろを振り返り私はすぐさま後悔することとなった。



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