第15章 浮遊感
そりゃあもっと恥ずかしい事なんていくらでもしてるでしょ、なんて言われたらそれまでなんだけれど…
なんせ異性とお風呂に入るなんて初めての体験なわけで…恥ずかしくないわけがなかった。
だけどこんなところでウジウジなんてしていられない。だってせっかく五条先輩が誘ってくれたんだ。それなのに、モジモジウジウジしていたら、また他の人の所に行っちゃうかもしれない…
そう思えば胸が張り裂けるほど苦しくて、私は慌て先輩の後をついて行くと脱衣所へと入った。
すでに学ランを脱ぎ捨てワイシャツを脱いでいる五条先輩の半裸が目に入る。いや、本当…何でこの人こんなに色っぽいの…
躊躇わずどんどんと服を脱いでいく先輩から視線を外して自分も服を脱げば「先行くから」といって露天風呂へ繋がるドアを開け、その向こう側では五条先輩がシャワーを浴びている音が耳へと届いた。
先輩が全身を洗い終わったころ、シャワーの音が消えたのを合図にとりあえずバスタオルを巻いて外へと出れば、こちらを背に露天風呂へと浸かっている先輩が目に入った。
そうだ、今がチャンスだ。身体を洗うなら今がチャンス!!