第14章 堕ちてやる
五条先輩の部屋でDVDを観た。私の好きなお菓子と飲み物まで用意されていて、先輩が私の肩を抱きながらDVDのエンドロールを見つめる。
テレビの映像が止まった瞬間、それも当然みたいな流れるように五条先輩が私の身体を引き寄せキスをして、甘い愛撫に溺れるように気が付けば身体を重ねていた。
何度もキスをして、溶けてしまいそうになるほど身体を抱きしめ合った。その最中先輩は私を心底愛おしそうに見つめそして「可愛い」と呟くのだ。
五条先輩と高専の廊下を手を繋ぎながら歩いていれば、それを見た七ちゃんが呆れたように「他所でやって下さいよ」と溜息を吐いて、ニコニコと笑顔を向ける雄ちゃんは「相変わらずラブラブだね!」と手を振って来る。
何やら五条先輩に用があったらしい夜蛾先生は、話をしながらも私の手を離す事ない先輩を見て「こんな時くらい離れられないもんか?」と少しばかり眉間の皺をひくつかせていたし、馴染みの補助監督さんは「今日も仲良しで羨ましいなぁ」と声をかけてきた。
任務後は時々駅前でデートもして、クレープ屋さんで五条先輩が5個もクレープを買って来た時にはどうしようかと思ったけど、私が「もう食べれないー!」と声を上げれば、そんな私を見て「このくらい余裕でしょ」なんて言いながら微笑む五条先輩に思わず見惚れてしまったほどだ。