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【呪術廻戦】抱きしめた分だけ君を想う

第13章 その笑顔





自分の年も言えぬほど幼い時から、大人達の鬱陶しいほどの視線に当てられ育って来た。




媚び


嫉妬


妬み



そんな薄汚い様々な感情の中でだ。




「悟様、最近はどのような任務を?」



「悟様、特級を見事倒したとお聞きしましたぞ」



「悟様がいらっしゃれば、これで五条家は安泰ですね!」





ウゼェ、少し黙っとけ、鬱陶しいんだよ。




こんなところで飯食ってる暇があるなら、ど田舎の任務に一ヶ月飛ばされた方がまだマシだ。



呪術師は万年人手不足。それなのにも関わらず、そこそこの等級の呪術師が揃いも揃ってこんな場所で飯食ってお喋りか。



10分ほどした所でその場から立ち上がれば「悟様どちらへ?」と、隣に座っていた名前すら知らない老人が声をかけてくる。



「顔は出したんだ、これで文句はねェだろ」




イライラする。




目の前の全てに。




本当に呪いを祓う立場の人間なのかと疑いたくなるほど、嫌悪にまみれたこの目の前の空間全てにだ。







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