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【呪術廻戦】抱きしめた分だけ君を想う

第10章 淡い想い




学年が違う為滅多に会う事は無かったが、気が付けば校内に彼女がいないかと探していた。




見つければ誰にも気づかれないよう目で追っていたし、多忙ながらに時間さえ空けば彼女に会いたいがために校舎へ戻るようにもしていた。




それでもやはり一年と二年とじゃ任務内容の差もかなりのもので、同じ任務に着くどころか体術の授業すら滅多に一緒にはなれない。




そんな中で馴れ馴れしく話しかける訳にもいかず…女性と接するなど腐るほど経験して来たはずなのに、その経験がまるで生かされていない事へ情けなさすら感じた。




本命相手だとこうも上手くいかないのか。




春が過ぎ夏が過ぎ秋になる頃、やっと少しずつではあるが一年との交流が増えた。同じ任務に行くことも増えてきて、彼女と話す機会も増えた。




まぁ正直、一目惚れをしたという自覚が有ったにも関わらず、この半年遠くから見つめるばかりで…まるで中学生の初恋かと思うほど全くと言って何のアクションも取れなかった情け無い自分が、今更何か大きな行動に移ることが出来るはずもなく。



彼女に出会う前、女など面倒な生き物だと思いながらも硝子にクズと言われるくらいには女性慣れをしていて、そこそこ…いや、かなり遊んでいた自分は一体どこに置いて来たんだ思うほどだった。



中学生でも好きな子相手にもっとマシな対応を取っているだろうに…




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