第9章 合同任務
ホテルへの帰り道、五条先輩と夏油先輩はコンビニに寄ると言って途中で別れ、ホテルへと着いた私達は、明日の集合時間が7時半と早い事もあってそのまま解散すると各自の部屋へと戻った。
部屋に戻り自分が未だ夏油先輩の学ランを借りたままだった事に気がつく。
これじゃあ明日夏油先輩が困ってしまう、先輩達がコンビニから帰って来たころ夏油先輩の部屋に届けに行かないと。
とりあえず冷えた身体を温めるために熱いシャワーを浴びてスウェットへと着替える。戻ってきてから20分は経ったから、そろそろ先輩達も帰って来ただろう。
夏油先輩の学ランを持って、ショボくで申し訳ないがロビーにあった自動販売機で飲み物でも買って持って行こうかな。
小銭をポケットに突っ込んでエレベーターへと乗り込めば、ロビーに降りて直ぐ、ホテルの入り口に見慣れた二つの影を見つけた。
「あ、夏油せんぱ…」そう話しかけようとしたところで、その隣には白銀の頭と、そして他の人影も目に入る。
夏油先輩と五条先輩と、そして女の人が二人…あの人確かさっきお祭りで先輩達に声を掛けていた人達だ。
どうして一緒にいるの、コンビニに行くと言って待ち合わせていたの?でも、あの時の二人はそんな感じはしなかったし…
だけど私と硝子先輩を助けるために話を中断したから、もしかしたらやっぱりコンビニで落ち合う約束でもしていたのかもしれない。