第9章 合同任務
「全くうちの男共は皆んな心配症だね」
「硝子先輩、五条先輩と夏油先輩にいつも心配されてるんですか?大変ですねぇ」
「まさか、アイツらにそんなことされたらキモすぎ。心配されてるのは私じゃないよ」
「え?」
ニヤリと意味あり気に笑みを作った硝子先輩は「過保護も大概にして欲しいよね」と良く分からないことを言うと、もう一度小さく微笑んだ。
それからしばらくして、そろそろ誰か戻って来るかなと周りをキョロキョロとしていると、遠くの方に目立つ白銀の頭が目に入る。
ただでさえ目立つ髪色も勿論そうだが、周りの人よりも頭一つ分出ている五条先輩を見付けるのはある意味簡単だ。そしてその隣にいる夏油先輩も黒髪ではあるが周りからはやはり頭一つ分高い身長が目立っていた。
本当あの二人良く目立つなぁ、こんなに遠くに居てもすぐ分かるなんて。しかも雄ちゃんはどこに行ったんだろう?
そしてそんな二人を目で追っていると、二人の周りを数人の女の子が囲っているのに気が付いた。ナンパ…かな。いや絶対ナンパだよね。
あの二人がこうしてナンパされている場面を何度も見た事がある。任務の帰り途中だったり、皆んなとご飯に行く所だったりと、いつどんな時でも女の子に声をかけられていて、それはそれは恐ろしいほどのモテっぷりだ。