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【呪術廻戦】抱きしめた分だけ君を想う

第9章 合同任務




数日間呪霊の影響で建物内から出られなかった冥さんと歌姫先輩は、次の任務が押しているらしく、補助監督がこちらへと合流する頃には直ぐに別れる事となった。




そして、私達も補助監督の運転する車へと乗り込もうとした時の事だった。




ブーブーブーっと、誰かの携帯の音が辺りに響き渡る。私の隣にいる七ちゃんと雄ちゃんでは無さそうだ。もちろん私でも無い。




キョロキョロと周りを見渡せば、少し前を歩いていた夏油先輩がポケットから携帯を取り出した。どうやら電話が鳴っているのは夏油先輩の携帯らしい。




少し間を開けたあと、「はい」といつもの落ち着いた声で電話を耳に当てた夏油先輩は、しばらくしてピタリと足を止め…そしてその携帯を耳から少し遠ざけた。




あぁ、何で今夏油先輩の携帯が鳴ったのか分かった気がする。



もちろん2年の私達ってことは無いだろうと思っていた。硝子先輩は恐らく面倒くさがるだろうし、五条先輩に至っては、平気で無視する可能性がある。




そしてそんな先輩達の中で一番可能性があるのが夏油先輩だとあちらもそう思ったのだろう。




『この中に、帳は自分達で降ろすからと補助監督を置き去りにした奴がいる』




その声は、受話器の向こう側から聞こえているというのにも関わらず、恐ろしく低く、そして怒りを含んだ声だと言う事は聞き返さなくても分かった。



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