MapleProject〜Happybirthday〜
第11章 吉岡晃誕生日特別ss
『でももし合格したら入所金もレッスン料もかかるよ?』
「それは自分で払います」
『絶対デビュー出来るとも絶対売れるとも言えないよ?』
「絶対デビューして絶対売れてみせます」
『......そう。 でもそれだけでやっていけるほどこの世界甘くないよ? そのためだけにやるならお父様のレストラン経営が安定したら辞めるの?』
「絶対辞めません」
『なんでそう言い切れるの?』
「歌うことも、 踊ることも、 大好きだからです」
『......そっか。 じゃあ次の質問行きます』
「ありがとうございました!」
『こちらこそ、 色々聞かせてくれてありがとね』
面接が終わって現時点での選考を軽く話し合う。
『実技次第ではあるけど、 この子は合格かな』
『どうしてですか? まさか情に流され...』
『そんなわけないでしょ! 理由は実技試験後に話すわ』
そして実技試験の時間がやってきた。
『…うん、やっぱり。 合格レベルには達してるね』
そしてオーディションが終わり、選考の話し合いに入る。
『社長、さっき吉岡くんを見てやっぱり合格レベルに達してるって…..。どうしてやっぱりなんて?』
『だって、吉岡くんの辞めないって言い切ったときの目には、絶対アイドルになるっていう覚悟があったんだもん。 そんな子が、 デビューレベルには届かないにしても、中途半端な実力でオーディションを受けにくるとは思えないから』
『でも、入所金とレッスン料はどうするんでしょうか…..。 自分で払うって言ってたけど本当に大丈夫なのかな….....』
『現時点で払えるだけのお金を貯めてるんだろうね。 あそこまで覚悟を持ってオーディションに来てて、 払えないからアイドルなれませんでした、にはならないでしょ』
『それもそうですね。......彼、本当にデビュー出来ますかね?』
『合格にしたからには絶対売れさせるのが、 私たちの仕事。 そうでしょ?』
『...っ!! そうですね! 頑張りましょう!!』
そして現在