MapleProject〜Happybirthday〜
第5章 白雪美波誕生日特別ss
『そう。だったら、 オーディションでは自分をアピールするべきだよ。自分を見てもらえないのももちろんだけど、春風さんも白雪さんに目立たせてもらわないといけない程
度の実力しかないって捉えられちゃうかもでしょ?そうなったら2人ともに不利益が出てくる。 春風さんをアイドルにしたいなら、 春風さんを信じてあげることも大事。 わか
った?』
「はい…..。」
社長の言葉に白雪さんはすっかり意気消沈してしまった。
『とりあえず、話してくれてありがとう。 最初にも言ったけど、 今の話でオーディション結果が左右されることはないから安心してね。 それじゃ、お疲れ様。 』
「......ありがとうございました…..!」
ペコッと深く頭を下げた白雪さんは、 オーディション会場を出ていった。
そして、そのままオーディション選考の話し合いに入る。
『どうします、 社長』
『とりあえず2人は合格にしましょう』
『え!?そんな簡単に決めちゃっていいんですか!?』
『白雪さんだけど、 技術は他の子達より未熟なところはある。でも、 最後に話してくれたとき、 あの子の目にはアイドルに対する確かな情熱があったの見たでしょう? 技術なんて入所してからのレッスン次第でなんとでもなる。 あの情熱があればレッスンをサボることもないでしょうしね』
『......はぁ。わかりました。 社長がそうおっしゃるのであば合格にしましょう』
社長は一度合格と決めたら、 絶対不合格にはしない。 それに私も反対ではないしね。
『それはそうと社長。 白雪さんに結構厳しい言葉をかけてましたけど…..』
『あの子たちのこれからを考えたら当然でしょ。上手くやれば春風さんと白雪さんは相乗効果を生み出して、今の何倍も輝けると思うの。 ただ、やり方が下手だからお互いの輝きを相殺してるだけでね』
『そういえば、面接のとき2人ともどこか不安そうでしたよね』
『きっとあの行動のせいもあって、 色んなオーディション落ちてきたのかもね。 でも、私はあの2人の相乗効果に賭ける』
『どんな輝きを放ってくれるか、 楽しみですね』
『本当にね』
そして現在━━━