第2章 1話
キーンコーンカーンコーン
最終の授業も終わり、千冬と兄を迎えに行くことにした。
『圭ちゃん、迎えにきたよ!…って、手紙書いてるの?』
分厚い辞書の近くには作文用紙があった。
「おぅ、もうちょいで終わる。すずも書くか?新しい紙まだあんぞ?」
机の中から新しい用紙を渡された。
『ありがとう。せっかくだし書こうかな?千冬、ちょっと時間かかるかもしれないから先に帰っててもいいよ。』
待っている千冬に声をかけると、大丈夫!待ってる!と返ってきた。
『すぐ書くからね、ありがとう!』
こうして私は手紙を書き始め、千冬は兄の漢字をチェックしていた。
「出来た!」
嬉しそうな兄は私のも出来たのかを確認すると、一緒に封筒に入れてくれた。
そして、学校を出てポストに投函した。
「場地さん!今日集会ありましたよね!?」
マンションの別れ際に千冬は振り返った。
「あぁ、後で行こうぜー。」
『私も行きたいよぉー。』
ここ最近行ってなかったから私も集会に行きたい、バイクにも乗りたい!とおねだりするも待ってろと一蹴されてしまう。
『圭ちゃんも千冬もダメって言うの?ずるいよ…』
諦めかけたその時に兄ははぁ…とため息をついた。
「しょーがねぇなぁ、今回だけだぞ。」
『!!ありがとう!圭ちゃんも千冬も好きー!』
「「(可愛い!)」」
2人に抱きついてお礼を行った。
久しぶりに皆にも会えるし楽しみだ!