第7章 6話 新!特効服!
千冬side
漫画を貸していると、告白された話を聞かされた。
まじでか!?
俺がこんなに驚いているのにも理由がある。
確かにすずは可愛い。
が、地味な格好させたり、俺らで守ってきたりしていたからこそ告白なんてものは無かった。
もしかしたら、これは場地さんだけじゃなくて、東卍の危機かもしれねぇ…!
すずに何かあったらそれだけで抗争が起きても過言でもない。
俺だけでも守らねぇと…
そんなことも露知らずに漫画を読み続けるすず。
男社会にいすぎたせいもあるが、無防備過ぎて困っちまう。
ごろんと寝転び漫画を読んでいるが、制服というのもあってスカートから伸びる白い足。
そして、無意識なのか足をモゾモゾと動かすもんだからスカートがめくり上がって下着が見えそうになっている。
落ち着け!松野千冬!
例え、尊敬する先輩の妹だからって気にしちゃいけない!
ただ、俺も一人の男の子だということを理解して欲しいというのも本当のことだ。
だからこそ、分かって貰う必要がある。
「なぁ、すず。俺だって男なんだぞ。」
パサッ
すずの持っていた漫画が落ち、目が合う。
『ち、ふゆ?』
この押し倒された状態でも不思議そうにしているのがなんともこいつらしいんだけど。
「普通、男の部屋にのこのこ入っちゃいけねぇんだ。世の中いいやつばっかじゃない。」
顔を近づけて言うと恥ずかしいのか顔を真っ赤にする。俺だって好きなやつの顔が近くにあるのは違う意味でキツすぎる。
でも、意識して欲しい。
俺だって、お前が好きだっていうことを。