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屈強なおまわりさんにめちゃめちゃに甘やかされているのですが。

第2章 陽だまりと闇


「スゥ…スゥ…」
「……」
隣ですやすやと寝ているカノジョの髪を優しく触る。
ベッド脇のライトがぼんやりとカノジョの肌を照らすその様は、妙に艶めかしい。
カノジョのその肌には、ボクがあげたネックレスだけが輝いている。
……優しくするつもりだったけど、結局、色んなトコに所有印つけちゃったな。
これでも、かなりテカゲンしたけど。
…ふと、ベット脇に置かれている、紙袋が目に留まる。
…これ、メオちゃんが大事そうに持ってたヤツだ。
なんとなく気になって、中身を見てみる。
中には、長細い箱と、メッセージカード。
『ガントさんへ
私も、ガントさんへ贈り物をしたくて、これを選びました。気に入っていただけると嬉しいです。』
箱の中身は……万年筆。
…いいデザインで、使いやすそうだ。
…ボクのことを考えて、選んでくれたんだ。
『…私の買い物に付き合ってもらっただけだ。』
ふと、この前のミツルギちゃんの言葉を思い出す。
あぁ、あれはやっぱりウソだったんだ。
ミツルギちゃん、ウソ下手だとは思ったケド。
他の男と2人で出かけたのはあまりいただけないけど、ボクの為の買い物なら……

……ミツルギちゃんと一緒にいるのを見た時。
若い2人は、どうしてもカップルに見えて。
ボクは、君よりも長く生き過ぎているから。
ボクらが一緒にいても、カップルには見えないかもしれない。
…それでも。
ボクは君を手放すつもりはない。
こんなに人を愛したのは、ハジメテなんだ。
…このトシになって、嫉妬は見苦しいかな?
…メオちゃんの前では、どうも格好つけられないな。
カノジョのおでこに優しく口付け、ボクは眠りについた。
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