第8章 ついに来た戦闘訓練!!後編
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出久side
一心君の瞳はとても綺麗だ。大きくて丸くてビー玉のようにキラキラとしていて本当に吸い込まれそうな…
髪の色が変わっていても、身長が伸びても声変わりしていても君の瞳は昔と今も変わらない。
そんな一心君が僕の目線の高さに合わせてきた時本当に心臓が飛び出しそうになった。
一心君が言っていたおまじないをしてもらう為に僕はこれでもかと目を瞑っている。
少し俯き気味だったのかクイッと顎を持ち上げられる
(え?!まって?!そういうおまじない?!一心君の事だから頭ワシャワシャとかギュッて抱きしめるとかそういうのかと思ってたんだけど!!しかもも、もももしかして?!く、く……?!そ、そそそそそそそんな!!僕らまだそういう関係じゃないよね?!?!え、ええぇえええ?!いや!!僕は!!うれうれれれれれれれ!!)
鼻息が荒くならないように必死で呼吸を整える。
すると一心君のクスッと笑い声が聞こえた。
「出久〜……もうちょっと力抜けよ、顔が……クククッ!」
「ごごご、ごめんね?!」
(僕どんな顔してた?!?!うわ〜……最悪だ〜…雰囲気ぶち壊しちゃった……!)
一心君の手がスッと引いたのがわかり一度仕切り直しかと目を開けた瞬間
僕の前髪を片手で上げ、おでこにキスをした。
(……!?!?!?)
心臓の音が更に高鳴る。時が止まったかのように僕は瞬きすらも出来なくなっていた。
ゆっくりと離れる一心君の唇、そして目がバッチリあってしまった。丸い目がさらに丸くなった一心君
「「…………。」」
少し見つめた後ニイッと目を細め笑い、僕からスッと離れた。
「んじゃ、お見送りありがとな」
自転車を引っ張り出し僕にそう言いスタンドを上げた。
「……親にあんま心配かけんなよ」
僕の頭を優しく撫でそれから…
「出久……顔真っ赤」
とニヤッと笑いながら自転車に跨り行ってしまった所で僕の意識が戻ってきた。
(あれは……現実??夢……??)
顔が熱々になっているのが自分でもわかった。一心君の言った通り恐らく真っ赤なんだろう…
「……ん?」
腕の違和感に気が付き包帯を取った。
「……!!!!え、えぇええええ!?!
な、治ってる?!?!なんなら疲労も無くなってる?!え、えぇえええ?!!?一心君?!?!どうなってるの?!?!」