第5章 本当の入学初日
ガラガラと大きな扉を開ける一心
「おっはy」
一心の元気な声は二人の声にかき消される。眼鏡をかけた少年と爆豪だ。
「机に足をかけるな!雄英の先輩方や机の製作者方に申し訳ないと思わないか?!」
「思わねぇよ!!てめぇどこ中だよ端役が!!」
(うーーわーー!初日から爆豪節が炸裂してる!!!!)
緑谷の顔をチラリッと見てみるとこれまたグエッ!といったなんとも言えない顔をしている。
「ボ…俺は私立聡明中学出身。飯田天哉だ」
「聡明〜〜??クソエリートじゃねぇか!ぶっ殺しがいがありそうだな!」
「君ひどいな?!本当にヒーロー志望か?!」
(あ、うん…爆豪は根は良い奴だよ飯田って言う人!俺は知ってる!!)キリッ
するとばったり飯田と目が合った。
((うわうわうわこっち歩いてきた!!))
緑谷と一心のがリンクしたところで、また飯田は自己紹介を始めようとする。
「えっと!さっき聞いてたよ!飯田天哉だよな!俺は言葉一心!」
「ぼ、僕は緑谷出久!よ、よろしくね飯田くん…」
飯田は緑谷の事をキリッと見つめると実技試験の事を少し悔しそうに話出した。よく分からないけど見限っていたらしい。
緑谷が翻弄されている間一心は爆豪と目が合った。何故か怖い顔をしていたが気にせず一心はニヒヒッと笑いながら手でグーパーを繰り返し口パクで
「(お、は、よ、う!)」
と伝えた。
一瞬目を丸く見開いていた爆豪だったがすぐにプイっと顔をそらされてしまう。
タハハ…と笑っていると、後ろから声が聞こえた。
「あ!そのモサモサ頭と真っ白な髪の!」
(ん? この声…前も聞いたな)
振り返ってみると予想通りの人物がいた。
「あ!やっぱり!ふわふわの個性の!やっった!同じクラス?よろしくな!」
一心は満面の笑みを浮かべる
「?!?!わ、わわわよろしく!!!」
(その笑顔ダメやてー!!ダメージが大きすぎる!)
その後話を聞いていると、どうやら三人は同じ試験会場だったらしい。緑谷は褒められ顔を赤くしている
「俺も見たかったなぁ〜緑谷のパンチ!」
「同じクラスやし見る機会いっぱいあるよ!」
「確かにそっか!!」
一心はキラキラと目を輝かせる。
(((明らかにワクワクしてる……!!わかりやすい!!)))
緑谷は思った
(可愛さが増している!!)
…と