第2章 試験日当日!!
先程にも行ったが雄英高校に二時間前に着く予定だった。
もう一度言うが二時間前に着く予定だった。
……現在時刻八時四十分過ぎ
何故このような事になったかと言うと……
………………。
一心が道を歩いていると
「……ミャーン」
「……?」
キョロキョロと見渡すと首輪を付けた猫が一匹近付いて来たのだ。
(この猫……もしかして……)
「お〜、こっちおいで! ……よしよし怖くないよ〜」
言葉が手を差し出すとスリスリと寄ってきた。
「ちょっとごめんなぁ〜」
汚れた首輪には名前が書かれていた。
(……やっぱりそうだ!一週間前に駅前で配ってたチラシに乗ってた子だ!……家はここから少し遠かったな)
「……ミャーン」
「大丈夫! お兄ちゃんが家に送ってってやるからな!」
「ミャーン!」
一心は猫を抱き歩き出した。
……………………。
その後、無事に家族の元に猫は返され、家族は泣きながら喜び一心に感謝した。
名前を伝えずに颯爽と学園に向かう。
この時はまだ時間に余裕はあったのだが……
「おじいさん大丈夫? 腰痛めたの? 病院までおぶってくからさ!」「おばあちゃん大丈夫?荷物持つよ!」「洗濯物飛んでいったのでキャッチしときました!」「どうしたんですか?……え?!溝に指輪が?! 俺がとるんで大丈夫ですよ!」
などなど……そうしている間に時間は過ぎ
現在の時刻になった。
(ギリギリ〜セーーーフ!! まぁ、結果オーライ!人助けも出来て間に合って完璧だな!)
ホクホクとした気分で学園の門を潜る。
(……ん?)
道で立ち止まってなにやら面白い動きをしている緑髪の少年が一人、そこをスッと通り過ぎる少年
緑髪の子は大きく息を吐きブルブルと頭を振ればゆっくりと歩き出す。
のだが、自分の足が引っかかり転倒しそうになる。
「……!!」
一心は勢いよく走り出し緑髪の少年を支えた。