第1章 #01 分からない
相手がいるなんて知っている
私にとっちゃそんなの関係ないわ
奪い取ればこっちのものでしょ?
奪い取るためならどんなてだってつかうわ
恋愛にルールなんていらないもの
そんな女より私の方がお似合いよ
不似合いなその2つの影引き裂いてしまいたい
ああ、ほら君のうんざりした顔
少しの変化も気づける私の方が素敵でしょ
空気も読めない女なんて隣にいて欲しくないでしょ
君の好みも全て把握して、完璧に仕立てあげたこの私
断然こっちの方がいいじゃない
ねぇ、
なんでこっち向いてくれないのよ
うんざりした顔しても、私の方には向いてくれないの
なんで、なんで?
うんざりするなら離れればいいじゃない
分からない
なんでそんなに優しい顔でその子を見つめるのか。
分からない