第3章 再会 久々の友達
すると正臣くんは笑い出した。
正臣「いや、普通に西口公園って言えよ。」
帝人「え、でも・・・池袋人はみんなそう言ってるんじゃ」
池袋人って何?
正臣「池袋人ってなんだよ。あ、何?行きたい?」
そういう正臣くんに対して帝人くんは首を横に振って
帝人「や、やめようよ!もう夜だよ!?」
『えっ』
正臣「あー、いや、マジな顔でそんなこと言われても困る。つーか、今まだ6時だぞ?ったく、臆病なのも相変わらずだな」
正臣くんはやれやれとした表情を見せて、またそのまま私たちを連れて人混みの中を歩いていく。駅の改札周辺よりも人の数は少ないが、人混みの中を歩いていくのに慣れていない私たちはぶつからないように歩くのが精一杯だった。
正臣「最近はカラーギャングも減ったよ。去年あたりは目立つのが多かったんだけど、埼玉と抗争やって何十人もパクられてさ。それからは同じ色の服着た連中が集まれば、速攻で警察が飛んでくるようになっちまったのよ。それに、夜っつってもサラリーマンの集団帰宅が収まるまでは派手なことも出来ねぇし・・・いや、暴走族とかのでっかい集会とかなら別だけどさ。池袋じゃねえけど、歌舞伎町
なんかで警察隊とやりあってるのが、たまに雑誌とかニュースに出るな。」
『それたまにパソコンでも出てるからよく知ってる』
正臣「だよな!」
『それに今は帰宅時間と重なるし、暴走族とかはいないよね。』
帝人「じゃあ、今の池袋は安全なの?」
帝人くんって結構心配症なのかなって思うことが度々ある。