第3章 場地圭介(社会人)×千冬の親友ヒロイン(大学生)②
「私でいいの?」
「男見る目ないちゃんがいい」
「一言余計」
「ちゃんこそ俺でいいのか?」
「んー……わかんない」
「ハ?」
「でも、場地くんがいいと思えるようになれればいいなーとは思うよ」
「……やっぱズリィ」
「場地くんもズリィ男だよ」
「ちゃんに好かれるならズルくても何でもいいワ」
ゆっくりと近づいてきた彼の顔。これから起こるであろうことを想像して、静かにまぶたを閉じる。優しく重なる唇は何度も角度を変えながら、存在を確かめるように丁寧なものだった。
場地くん、こんなキスもするんだなあ。キスだけで愛されていることが伝わってくるようで、これのどこがダメ男なんだと頭の片隅で考える。
「最後までヤッていいか?」
「優しくしてくれるなら」
「嫌がることはしねーから」
そう言いながらいきなりクリトリスをきゅっとつまんだ場地くん。不意打ちも不意打ち、完全に油断していたところへ急に訪れた快感に私の喉が悲鳴をあげる。
そのまま親指で押し潰すように捏ね回してくるあたり、優しくするつもりが本当にあるのか甚だ疑問が残る。また私のナカへと指を挿し入れた場地くんは指だけではなく手を持ち上げるようにしながら、少しザラついている上の方を執拗に弄り始めた。場地くんから与えられる刺激が悦びを教えるかのように、私の体を懐柔していく。
もはや場地くん無しではいられないと言っても過言じゃないのかも。
「アン! あっ、指ぃ」
「ここよかったんだろ?」
「よかっ、た! ふっ……う」
「いっぱい気持ちよくしてやるからな」
覚悟しとけよ。の言葉と共に指が引き抜かれ、優しくベッドへ押し倒される。二本だった指は三本に増やされたかと思えば、ぐぢゅぐぢゅと愛液が白く泡立つほどかき混ぜられ、私の耳に届くのは粘着質な水音ばかり。これが場地くんにも聞こえているのかと思うと、急激に恥ずかしくなってきた。今さらだろ、とかそんなツッコミは置いといて。
絶え間なく嬌声をあげる私を一瞥しながら「マンコよっわ」と鼻で笑う場地くんに少しだけムッとしてしまう。私が弱いわけじゃない、場地くんが強すぎるんだ。
されるがままなのはもちろん気持ちいいけれど、少しはぎゃふんと言わせてみたい。そんなことが頭の片隅をよぎった私は、場地くんの胸の頂きをきゅっと指でつまみあげた。
