第2章 暖かな日々
そんな事もあって暫くしたある日ちょっと離れた所に任務に向かうというセンゴクにロシナンテとは軍艦でちゃんと留守番をするという約束でついて行った。
外での任務はが来てからは初めてだった。
こうやって大きな軍艦に乗って海に出ることもこれからは日常のことになるのだとは浮かれていた。
ただ、外での任務を甘く考えていた。
外での任務ということは海賊やならず者と戦うということだ、その日は大きな戦闘になったようでセンゴクは怪我をして軍艦の2人が留守番をしている部屋に戻ってきた。
「センゴクさん!!!」
心臓が止まるかと思うほどビックリした。
人って血をいっぱい流しても死んじゃうんでしょ!?と、何時だか読んだ本に書いてあったことを口走り、ロシナンテと共に慌てて駆け寄ると、センゴクはいつも通り抱きしめてくれた。
「大丈夫だ。心配するな。」
「だって!だって!!!」
よしよし、と言って2人をまとめて抱き上げる。ロシナンテはボロボロと自分が痛いかのように涙を流すのを横目にはセンゴクの胸に耳を当てて心臓の音を確認した。
大丈夫生きてる、と安心する。
「センゴクさん、痛いよね…痛いの痛いの〜が貰ってあげる!」
いつものおまじないのつもりだった。
ただ今回はなんとなく自分が変わってあげたいという思いから、自分が貰ってあげると軽く言っただけだった。
瞬間、の全身に痛みが走り手足の数箇所から血が滲み出た。
「あぐっ…」
「!?」
何事かと体を離してを確認すると、急に手足から血が滲み出ている事に気づいた。
先ほどまでは何も無かったはず。
そして、同時にセンゴク自身の怪我が無くなっていることに気づく。
「どういう事だ??」
「痛い…センゴクさん…ひっく」
そう言って気を失うを抱きしめながら慌てて船医を呼ぶ。
そして、心配そうにオロオロするロシナンテ。
こんな事は初めてだった。
「まさか、悪魔の実…???」
今までそんな兆候などはみられなかった。
が、もしセンゴクと出会う前に悪魔の実を食べていたとしたら、あり得ない話ではないのかもしれないと納得し。