第3章 コルボ山へ
「わ、わたしはそーじもせんたくもてつだえます!エースのおせわも、ここにくるまででべんきょーしました!だからおねがいしますっ……わたしとエースをおいてください!わがままだっていわいし、できることならなんでもがんばります!!」
?「だ、だからってねぇ……私達はここらじゃ荒っぽい山賊だよ?!呑気に楽しい当たり前の生活できやしねぇ、分かってんのかい?!」
この時は山賊の意味とか性分も分かってたわけじゃなかったけど、おじいちゃんが任せて大丈夫なんだと思っている相手が彼らだった。この先私とエースが無事に生き延びるには縋るしかない、一応それだけが何となく分かっていた私は狼狽えて怒鳴ってくる女性にはっきり言い返す
「それでもいいっ、わたしもエースもここいがいじゃくらせない……。おかあさんもおとうさんもいなくなって、おじいちゃんもいっしょにはくらせない……!だからここにいさせてください、おねがいます!」
ガープ「、お前さん……」
「「「!!!」」」
目の前の山賊さん達が私の必死な勢い、『ここ以外じゃ暮せない』という深刻な言葉に目を見開いて驚愕していた。隣でおじいちゃんもくしゃりと哀しげに顔を歪めて、私の頭に大きくて硬い手を乗せた。そして今度は声を顰めたおじいちゃんが「頼む」と言い募ってくれて、強すぎる押しに根負けしてくれた山賊さん達が了承してくれたのだった
その後、おじいちゃんが私達を置いて帰ってしまうと、女性の山賊さんが私を眉根を顰めながら不機嫌そうに見下ろしてきた
ダダン「……私がここの棟梁をやってるダダンだ。隣にいるのは部下のドグラとマグラ、他にも仲間が大勢いる」
「は、はい……」
ダダン「どうせチビっこい女のお前じゃ、手伝えるもんなんて知れてるよ。エースの面倒は姉のテメェが自分で見な、最低限の生活と食事は仕方なく目瞑っといてやるよ。本来は自分で食いもんを獲るんだ、エースのやつが大きくなったらお前さんが自分達の食いもんを手に入れな」
「は、はい……!ありがとうございます!」
ダダン「礼なんて言うんじゃないよ!!」
聞けば不器用すぎる優しさに感動し、お礼を言ったら怒鳴り返された。こうしてコルボ山での生活がスタートする