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転生しちゃった元鬼殺隊士の救済録

第9章 エレジア事件(FILM REDネタバレあり)





シャンクス達が出航してから数日後、彼らが行くと言っていた島……音楽の都・エレジアがたった一夜で滅亡してしまった。壊滅させた犯人として挙げられたのは赤髪海賊団、そして生還者はいない……。私がそれを知ったのは世界新聞の記事だ。とてもシャンクス達の仕業とは信じられない、きっと何か深刻な事情があるんだろう……


彼らは初めて何ヶ月も村へと帰って来ずに航海を続け、久しぶりに帰って来たと思えば新顔が増えて紹介された───





シャンクス「コイツはゴードンっつってな、新しく迎えた非戦闘員の音楽家だ」

ゴードン「初めまして……。ちゃんとルフィくんだね、ウタやシャンクス達から色んな楽しい話を聞いてるよ」

ルフィ「ゴードンのおっさん、オレはルフィ!よろしくな!」

「義姉のです、よろしくお願いしますゴードンさん」




ルフィがにししっと満面の笑みで片手を上げて挨拶し、私もルフィの頭を撫でつつゴードンさんに愛想よく微笑みかけた。そうして私は何気ない態度で喋りかけたが、ゴードンさんの寡黙そうな雰囲気とは別で私達に少しだけ笑いかける表情に仄暗い陰を感じた。しかもそれは私達から距離を置いて苦笑いを浮かべるウタちゃん、彼女に寄り添うシャンクスを始め赤髪海賊団の面々もそうだ。彼らは何も無い素振りを見せてはいるけど、ウタちゃんは子供らしい天真爛漫な笑顔が無くなり、シャンクス達もいつもの活気を感じられない




ルフィ「というかウタ、なんか元気無さそうだな?長い旅で疲れたのか?」

ウタ「あ〜……うん、そんなところ!だからごめんね、ルフィとはもう少しちゃんと落ち着いてから遊ぶから!」




そう言って不思議そうに首を傾げるルフィに対し、努めて明るく笑って両手を合わせて謝りながら誤魔化すウタちゃん。やっぱり航海前の彼女と違って無邪気な悪戯っぽさが消えている。それはルフィも感じ取っているのか、心配そうながらも「分かった!じゃあ約束な!」と返していた


きっとエレジア事件か何らかの経緯で深く傷つく出来事があり、それが彼女に大きな変化を与えしまったんだろう。それが一体どんな状況なのかは知らない、けれど彼女には寄り添って助けくれる心強い家族がいる。だから絶対大丈夫だ。全部が勝手な想像に過ぎないけれど、今まで歩んで来た人生がそう確信させるんだ
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