第9章 エレジア事件(FILM REDネタバレあり)
だからきっと、ウタちゃんと彼らは一緒に修羅場を超えられる───
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あれから数日経ってウタちゃんは約束通り、毎日元気が有り余ってるルフィと仲良く遊んでくれるようになった。おかげで村には以前のようにルフィが悔しがる声と、観戦者達の大笑いで賑わっている。どうやらウタちゃんは長期間の航海で見聞を広め、赤髪海賊団の一員として悠然で凛々しい振る舞いを見せるまで成長したようだ
ルフィが色々勝負をしたがるのを「仕方がないなぁ」と苦笑いし、ずる賢い勝ち方や「負け惜しみ〜」のやり取りこそ変わらないけれど、純粋にシャンクス達に憧れるあの子を海賊とした真剣に向き合っている。そしてゴードンさんと歌の本格的なレッスンをしたり、ウタウタの能力についての探究、海賊としての最低限のお勉強など……。その為、歌唱レッスンに集中しているウタちゃんは休憩の時に喉を休ませ、外では歌わず体を動かして遊ぶようなった
そんなある日の夜の事である。用心棒の仕事を終えてフーシャ村から帰ってみると、何やら厳しい表情で仁王立ちするガープおじいちゃんと不機嫌なエースが睨み合い、珍しく怖気つかずに反抗しているダダンさん達山賊の姿もあった。そこへ呑気に帰って来た私を険悪な雰囲気だった全員が振り返り、すぐさまエースが「ねーちゃん!!」と叫びながら突進してくる勢いでしがみつく
そして私の腕を掴んで見上げたこの子は、いきなりとんでもない事を言ったのだ
エース「今年から海兵になるってホントか?!そんなのオレ聞いてねぇ!!」
「まって何それ、私も知らない!初めて聞いた!」
ガープ「じゃあ今言った、すまん」
「「軽すぎんだろっ!!」」
唖然としている私にすぐに謝るおじいちゃんだけど、全員にツッコまれている通り態度が軽すぎた。どうやら私、知らない間に今年から海兵になるのが決定事項らしいです……