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転生しちゃった元鬼殺隊士の救済録

第16章 ショップ壊滅事件と王下七武海





会議はほんの短い時間で終了した。その間、七武海の会議に元々参加権のない私はいるだけでいいという事なので、煎餅とお茶を楽しむ祖父の隣でLLサイズの激甘ドリンクを啜って特大ワッフルを食べていた。ドリンクはホイップ、カスタードクリーム、チョコレートを混ぜて、蜂蜜たっぷりのミニカステラが添えてある。特待ワッフルもホイップとアイスが添えられていて、生地もこれまた蜂蜜たっぷりである。これらが実に甘ったるくて、疲れた心身に染み渡って癒してくれる。

既に私のエネルギー摂取を見慣れた祖父とクザンさんを除いて部下が持って来たそれらを見た時、「正気か?」と言いたげに驚愕している者や、顔を顰めて気分が悪そうに見てくる七武海の五人。そして何故か私の飲食ぶりに感心しているミホークさんとジンベイさんがいたけど、私は気にせず大事な命綱である糖分を摂取する。私が頭脳も戦闘力も遺憾無く発揮するには、賄う為にも常人以上の糖分が必要なのだ。ましてや私は高確率で舐めて見られる傾向にあるので、敵も味方も必ず私が持っている甘い物で驚かれる。どうやら七武海の人達も甘党のメンバーはいないらしい。

閑話休題(それはさておき)

如何せんここに集ったのは大半が自尊心高めの傲慢な海賊達であるので、私のような存在は突つき甲斐があるのだろう。元帥のセンゴクさんが「会議を終わる」と宣言したので、いの一番に私が立ち上がった時、素早いけれど視界に捉えた己に迫って来ようとする障害物が幾つもあった……。それは己が目視不可な程に細くて透明なドフラミンゴの能力の糸、同時にクロコダイルが鋭利で強い砂風を向けてきて、ゲッコー・モリアは直接私を掴み上げようとその手を伸ばす……

刹那、


【淡の呼吸 水ノ型 雫波紋突き 四連】


ドガアアアアッ!!


海軍本部は会議室の一面が地響きするほどの轟音と共に崩壊、一気に七人いた海賊達の内の三人だけが消え失せた。見事に七武海が座っている列席の背後の壁は綺麗に他の面がミリ単位でも削れることなく吹き飛ばし、その一連を正面で見る事となった残りの四人の海賊達は私を見つめて目を見張っている。

大方今のを意外に思って驚いているんだろう。雫波紋突きは直線で相手を穿つ水の呼吸の突き技だ。相手は七武海なのもあって覇気で強化したそれをお見舞いしたので、攻撃の際に黒い稲妻と刃の如き水圧のそれが舞っていた。
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