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転生しちゃった元鬼殺隊士の救済録

第15章 昇級と新部隊、結成



海軍本部の広場の端で部下になった海兵達と顔合わせを行った私は、何十人もの男女が己に向かって姿勢を正して隊列を組むのを見て、彼らが改めて自分の指揮する部下達なんだと思い至る。海兵達のほとんどは私より遥かに年上で、長年の勤めて経歴がかなり上の者達ばっかりだ。前世では私も『柱』という役職を命懸けで全うしたけど、鬼殺隊は死亡率から年齢層が非常に若かった。眼前に並ぶ彼らの顔を一人一人見回しながら、今後を己の指示で共にする仲間達へ言葉を送る


「本日付で中将になったです。今まで任務で一緒に戦った方ばかりですね、再び無事に出会えた事を嬉しく思っています」

「「(お、覚えてくれたのか……)」」

「……皆さん、私は実績がどうあれ若輩者です。きっと私や皆さんの同僚達が、この部達に配属された貴方方を悪様に仰ることもあるでしょう。ですが、周りの言いたいように言わせるぐらいの度胸で構えましょう!私達は私達のやり方と譲れない良心がある、上層部さえ諦めた成果を上げてきてここにいる!」


全員が私の言葉に視線と耳を傾けてくれる中、私も緊張で僅かに震える声を臆さず精一杯に張り上げた


「今まで任務が成功したのは私だけの力じゃない、協力してくれた貴方方のおかげだった。誰しも一人で出来る事なんて限られていて、私は現場経験も浅いし大層な人間じゃない……。だから私は皆さんと共に、何処よりも優秀で死傷者無しの結束ナンバーワンを目指したい!」


どうかよろしくお願いします。最後にそう締めくくって深く頭を下げれば、部下になってくれた海兵達が途端に「うおおおおっ」と大きな雄叫びをあげた。どうやら肝心の最初は失敗しなかったらしい、その事に安堵しながら頭を上げた私も拳を掲げて高まる指揮に答えたのだった───











部隊全員との顔合わせと挨拶が終了し、その後は皆には鍛錬場で一日中訓練してもらって。私は夕方になるまで中将同士のおじいちゃん……、のフォローをてくれる優しい苦労人な海兵さんに事務の仕事を色々教わった。いてもすいません、ありがとうございます。けれどその人を初め、多くの海兵達が毎日困らされて大変らしいのだけど、それでも祖父の強さと人柄を尊敬している。義理とはいえ私もおじいちゃんの孫なので、密かに自慢に思っているのは内緒です。
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