第13章 里帰り
そうして改めて皆をぐるっと見回し、最後にエースとルフィとダダンさんを見据えてニッと口角を上げた。満面の笑顔と高らかな声でもう一度、家族のような彼らと再会を仕切り直そう
「ただいまみんな!一年半ぶり!」
「「おかえり〜っ!!」」
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ルフィ「んめぇ〜!!姉ちゃんコレうめぇ!!」
エース「おいルフィ!それはオレが狙ってたんだぞ?!そればっかじゃなくてコレも食え!!」
ダダン「テメェら二人とも肉ばっかたろうが!!野菜食いな野菜!!」
「はいはい、落ち着いてくださいねー。もうちょっとでお肉追加出来ますよー」
あれから感動の再会も程なく、アジトの中で一年半分の電々虫の電話じゃ聞ききれなかった積もる話を沢山聞いて……。と言っても、話のほとんどがエースとルフィの破茶滅茶すぎるエピソードばっかりで、そういう苦労しかないぐらいには山賊達も元気に暮らせているらしい。そして私が出て行った後も彼らのアジトは清潔なまま保たれ、健康的な生活を続けていれてるようだ。まぁでも、怒鳴って叫ばずにいられない賑やか日常ばかりのようだが……
何なら今だってそう、帰ってすぐの昼飯時には私が作った料理が良いと全員で言うので色々調理すれば、それからは遠慮知らずに飯を食らいまくる争奪戦。とっても見ていて感心するし、面と向かって言われないけど食べっぷりから美味しそうだし愉快なので料理する手を休めず動かしながら私もずっと笑っていた───
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コルボ山の中腹。私はエースとルフィを連れてお土産を持って行ってサボにも再会し、私が教えた全集中の呼吸の修行や百連戦の組み手などを見てあげた。三人が私にも自分達の成長見ててほしい、強くなれるアドバイスをくれと言うので、当然喜んで了承しては観戦させて貰ったわけなんだけども……
三人が一通り普段の鍛錬を終わらせた後、次に試合会場としてリングや勝敗記録を地面に線を掘っていく形で作り、一人は審判になって一対一で百戦行うという組み手を始めた。なので私はそばで倒木に座って三人の戦いぶりをじっくり眺めてみたけど、やっぱりエースは戦い方が荒削りながら一層強くなっていたし、サボも一年前より呼吸が馴染んで身体能力も上がっている
けれどゴムゴムの実の能力者であるルフィは、色々勉強が必要そうだった