第1章 真夏の宵 ☆*:.。. 真田幸村 .。.:*☆
「くっ…馬鹿っ、そんな締め付けんなっ…」
「んっ…ふぅ…やっ、知らない、そんなの…あっ、やっ…止まんないの…」
達したばかりのモノをぎゅうぎゅうと締め付けられて、幸村は完全に余裕をなくしていた。
落ち着く間もなく勢いを取り戻したソレは、既に固く張り詰めつつあった。
「やっ…嘘っ…幸村っ、も、無理っ、抜いてよぅ…」
「ばっ、馬鹿っ…動くなって…あぁ、もう、お前のせいだからなっ!」
「ええっ……」
堪え切れなくなった幸村は怜を褥に深く沈めて、再び激しく責め立てる。
何度抱いても何度でも欲しくなる。
自分の欲深さを自覚しながらも、無防備で可愛過ぎる怜が悪いんだと、全部怜のせいにして自分を納得させると、幸村は深く身体を重ねていく。
「あっ…んっ…もぅ…やぁ…」
「怜、好きだ。もっと…お前を全部、俺のものにしたいから…全部寄越せよ」
「ん…私も…幸村が好きだよ。誰よりも大好きだから…全部、幸村のものにして…?」
「つっ……やっぱお前っ…」
「え?…っ、ひゃあっ…!」
怜の無防備な可愛さに再び心を揺さぶられた幸村は、朱に染まった顔を見られないように怜を強く抱き締めた。
腕の中で歓喜に震える華奢な身体
その頭のてっぺんから足の先まで、全てが愛おしいと思った。
いつの間にか夜明けが近付いていたようで、段々と空が白み始めていた。
宵の気配が色濃く残っていた寝所の中も、徐々に明るくなってきている。
(夜が明けるのが惜しいなんて気持ち、お前と出会わなければ知らなかったな)
「愛してる、怜。今日も明日も明後日も…その先もずっと俺の腕の中にいろ。ぜってー離さねぇから」
「っ…うんっ!私も…離れないよ。幸村が大好きだから」
互いにぎゅっと抱き締め合いながらお互いのぬくもりを何度も確かめ合う。
次第に明るくなる寝所の中で、私達は再び時間を惜しんで愛し合った。