(HQ|R18) セックストイを使わないと出られない部屋
第9章 ディルド
夢か現実か分からんぼーっとしたまま俺はベッドに仰向けになっていた。真っ白い見知らぬ天井。あれ?何してたんやっけ?って文字を脳内に起こすと瞬間的にさっきまでの濃厚な映像がフラッシュバックした。
「えぐ…」
そう呟くと俺の視界にひょっこりといちかちゃんが顔を覗かせる。
「宮さん、起きました?大丈夫ですか?」
相変わらず天使みたいに可愛い。さっきまで俺を翻弄させてた小悪魔ちゃんどこいってん。
「なんでいちかちゃんそんなケロッとしてんねん」
「回復しました。でも私も5分くらい意識飛んじゃてましたよ?」
「え、そうなん?」
「ったくダメじゃん、宮君。一回イッたくらいで飛ばしてたらさぁ」
「いやあんなん俺も初めてやしあそこまで最大限に我慢したこともないし」
「確かにねぇ、かなり濃厚だったよね。後ろの初めては俺がもらっちゃったし責任取らないとね」
「いや俺や中出ししたし責任とんのは俺やろ?」
「でも今日は大丈夫な日らしいから問題ないってさ。だから宮君はお役御免だね」
「あ?なんやて?」
「何?なんか文句ある?」
「文句しかないわ。そんなん俺が認めへん」
「宮君に認めてもらう必要一切ないから!」
結局何一つ解決もしてへんやんけ!もうええ加減せぇよ!!って苛立ちもピークになった時、いちかちゃんが割って入る。
「すみません。話の途中なんですけど私、先に帰っていいですか?」
「え?鍵開いたん?」
「そうなんです。仲良しが確認されましたってさっき放送みたいなのがあって解錠されました」
「そうなんや。そらよかった」
「なので私、お先に失礼しますね」
「ちょ待って。俺たちのどっち選ぶかって話は?」
「そんな話になってたんですか?」
「え?ちゃうの?」
「あの…、お二人に言うタイミングがなかったので言えなかったんですけど、私、岩泉さんと付き合ってます」
「……へ?」
「え、……嘘やん、な?」
「本当です。一応結婚前提でってことでプロポーズもされてます」