• テキストサイズ

(HQ|R18) セックストイを使わないと出られない部屋

第8章 バイブ


そんな甘い時間も終わりを告げると次は甘くはない現実が待っている。

「婚約破棄って慰謝料いるよね…、私の貯金で足りるかな」
「何言ってんの?そんなの俺が持つに決まってるだろ?」
「え?」
「いちかが俺のものになるなら慰謝料くらい喜んで払うよ。こんな風に言ったらお金でいちかを買うみたいに聞こえるかもしれないけど、いちかを取り戻せるなら惜しくはない」
「でも…」
「それなりに稼いでるからその辺は心配しないで」
「本当に、いいの?」
「俺が決めたことだしそう望んだことだから」
「ありがとう…。一静と幸せになりたい」
「俺と結婚しようか?」
「はい…。私で良ければ喜んで」

未来を誓うようなキスを交わした後、【お疲れ様でした。お二人の仲良しが確認されましたのでドアが解錠されます。どうぞ末永くお幸せに…。】とアナウンスが鳴り響いた。

「そういやそういう部屋にいたんだな、俺たち」
「そうだね。なんか忘れちゃってたね」

向かい合ってくすくすと笑い合った。お互いの体温を共有するように慰め合うように抱き合ってもう一度口付けを交わした。

次の瞬間、俺たちは居酒屋に戻っていた。花巻は何も気付いていない様子だし俺たちは服だってちゃんと着てる。でも体に残る余韻は確かな証拠。

「まっつんといちかちゃんは何飲む?酒でいい?」
「あー、花巻?」
「ん?何?」
「色々あって俺、いちかと結婚することになったから」

そう言った時の花巻の顔、最高だった。俺はしっかりといちかの手を握ってもう離すまいと誓った。


fin.

/ 66ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp