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(HQ|R18) セックストイを使わないと出られない部屋

第8章 バイブ


「そう。多分俺じゃなくても皆同じこと言うと思うよ」
「……自分ならこの結婚は間違ってるのかもしれない」
「てことはもう答えが出てるんじゃない?」
「うん…。そうかも。…本当は自分でも分かってたのに周りの子たちが結婚してくのを見て焦ったり、受け入れたくなかっただけなのかもしれない」
「その気持ちは分かる。俺だっていちかの結婚の話聞いた時、受け入れたくなかったから」
「そうなの?」
「本音はね。だからこの状況はある意味最後のチャンスかもってそう思ってる」
「なんでだろう。まだ嬉しいって思っちゃうな」
「だったらさ、今日だけは昔に戻ろうか?」
「うん…。そうだね。…私ももう何も考えたくない」
「考えなくていい。いちかは何も悪くないよ?」

何も喋らなくていい、そう思いながらいちかの唇を奪った。素直に受け入れてくれて互いの唇が馴染んでいく。キスの甘い感触も何も変わっていなかった。キスが濃厚に深くなってそのままベッドに雪崩れ込んだ。ほんのり赤くなった頬が白いシーツに埋もれていく。

「そういうとろんとした瞳、すごく好きだった」
「うん…」

次のキスはいちかからだった。少し触れるだけの物足りないキスなのにスローモーションのように映って見えた。

「積極的だな。嫌じゃない?」
「嫌じゃない。久しぶりなのに一静とこうしてるとホッとする」
「そう?…どうせやらないと出られないんだから楽しむとこは楽しもう?」
「うん…。エッチするのも実は久しぶりだったんだ」
「レス?」
「そう。まだ結婚前なのにね…。冷静に考えたら酷い男なのかも」
「結婚前に気付けんだから大丈夫。いつでもやり直せる」
「……うん」
「今は全部忘れよう…って言っちゃう俺、狡いな」
「でも今は全部忘れちゃたい」
「ん、了解…。じゃあもう……、バスローブ、外していい?」
「うん……」
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