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(HQ|R18) セックストイを使わないと出られない部屋

第8章 バイブ


「なんか、喋ってよ」
「ああ、ごめん。……とりあえず久しぶりってところから?」
「……そだね。ほんと久しぶり」
「今日はあんま話せなかったし丁度いいんじゃない」
「そうだね」
「結婚決まったんだってな」
「知ってたの?」
「花巻から聞いたよ」
「そっか」
「おめでとう」
「うん、……ありがとう」

その表情は明らかに心からの笑みではなかった。嬉しい時は表情が綻んで嬉しいってオーラ全開で笑うのに、無理してる時はいつも困ったように笑ってた。その癖は四年経った今も変わってない。

「余計なお節介かもしれないけどあんま幸せそうに見えないのは何で?」
「そう見える?」
「俺にはね。と言っても俺は四年前のいちかしか知らないけど少なくとも四年前もっと素直に笑ってたから」

はぁ…と短くため息をついた。結婚が決まっても幸せなままその日を迎えられるとは限らない。

「結婚に迷ってる?」
「うん…」
「俺に話してくれていいよ。誰にも言わないし」
「一静って変わらないね。私が不安定な時っていつも優しかったもん」
「三年も付き合ってたからいちかのことはそれなりにはわかってるつもりだよ。…元彼の俺が言うのも何だけど」
「でも気にかけてくれるのは嬉しいよ。友達にも相談できなかったし」
「じゃあ代わりに俺が聞くから。…何があったの?」
「旦那さんになる人ね、普段は優しい人なんだけど、機嫌が悪いと少しモラっぽくなっちゃう人でね。結婚が決まるまでは真面目に仕事してたのに、私の年収知った途端仕事辞めちゃって言い訳ばっかして働こうとしないの。そんな大した額稼いでるわけじゃないのに笑っちゃうでしょ?」
「籍は?もういれた?」
「まだ…。結婚式が終わってからだから。来月…」
「なら結婚前に気付いて良かったんじゃない?」
「そう、なのかな」
「相手のじゃなくて自分の一生の幸せを決めるとこだから」
「自分の…か」
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