桜舞い散る君想ふ【ONE PIECE/鬼滅の刃等短編集】
第5章 医者恋パロディ(学生編)【トラファルガー・ロー】
突然、ローがとんでもないことを言い出したと思って驚いている私だが、目の前には大した驚きもなく、ニコニコとしているうちの両親。
「ああ、何だそんなことか。宜しく頼むよ。」
「ローくんが一緒なら安心だわ〜。」
「ってえええええええ?!」
え?!
反対とかないわけ??!
こんな簡単に同棲していいの?!
いや!嬉しい!
確かにここから通うのには結構大変な距離。
ローはいつも車でここまで来てくれていたから大した距離ではないかもしれないけど…。
ローのマンションからのが遥かに大学は近いのだが…。
「え?い、いいの?!お父さん!お母さん!」
「良いに決まってるだろう。どっちみち将来はうちの娘をもらってくれるんだろ?」
「勿論です。お父さん。」
「え?!そんな話になってるの?!」
「というかこの話は前にローくんから提案されてたから知ってた。」
目が点とはまさにこの事だ。
要するに私だけが知らなかったのか。
お母さんも涼しい顔してニコニコしている。
隣ではこちらを優しく見つめるロー。
嬉しくないわけじゃない。
嬉しいに決まってる。
"通学に時間かかるから会える時間少なくなるかな?"
と一度だけローに話したことがある。
その時、言ってくれた言葉を思い出した。
"いつでも会えるようにしてやるから心配すんな。"
その時は何のことを言ってるのか分からなかった。
でも、今わかった。
ローはいつだって私の一歩先にいる。
そしていつも私をそこで待っていて手を繋いでくれる。
気に病むことがないように両親にも頼んでくれていたんだ。
「ふぇ、…うれしい〜……」
「ククッ…今日はずっと泣いてるな。」
再び泣けてきた私を引き寄せると抱きしめてくれて、耳元で"合格おめでとう"と言ってくれた。
そんなことをそんな風に優しく言われたらもう本当に一日中泣く羽目になってしまうのは言うまでもない。
こうして
私の受験は彼と共に終わり、
私の新生活は彼と共に始まることとなった。