桜舞い散る君想ふ【ONE PIECE/鬼滅の刃等短編集】
第4章 靴下はもういらない【トラファルガー・ロー】
唇が離れると急に意識が覚醒した。
すると何故こんなことになったのかを走馬灯のように考える。
「んなっ…、な!え?!は?!ちょ、な、なんで?!」
ローを見つめて驚くことしかできない。
嫌じゃなかった、でも何で?!
それしかない。
「…だから、オレにしとけ。お前はオレと付き合った方がいい。」
「…え、や、…そう、なの?」
「ああ、一生面倒見てやるから、もう他の男はやめておけ。」
一方的に言われてるのにすぅっと入ってきたローの言葉。
いつだってローは私のそばにいてくれた。
つらいとき
悲しいとき
楽しいとき
嬉しいとき
なんでもローと共有してきた。
ローなら聴いてくれた。
今回、ローに拒絶されて悲しくて泣き場所もなくて辛かった。
「……ロー、私のこと好き?」
「好きじゃなきゃこんなこと言わねぇだろ。」
途端に顔が熱くなる。
いつ?
いつから?
「…まぁ、彼氏と別れたばかりなのは知ってるし、どうせお前はオレから離れられないんだから待ってやる。」
「え、あ…う、うん…。」
「だけど…もうオレも我慢はしない。」
ということは…
いつからかは分からないけど、前から好きでいてくれたんだ…。
ローなんて結構カッコいいし、モテるのに…。
こんな私のことを?
「お前の手足はオレが温めてやるから、お前も何かあったらオレのところに来い。」
冷たかった手足がジンっと中から温かくなったように感じた。
ローは宣言通り、私のことを待ってくれてこの3ヶ月後に幼馴染から彼氏になった。
気持ちを伝えにいった時のローの嬉しそうな顔を私は生涯忘れないだろう。