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桜舞い散る君想ふ【ONE PIECE/鬼滅の刃等短編集】

第22章 地球で一番優しいあなた【宇髄天元】




『今年の夏は例年に比べて蒸し暑くなるでしょう』

毎年この言葉を聞く気がするのは気のせいだろうか。年々暑くなっているこの地球のせいで私はここ数日死にかけている。


「あっつーーい!!この暑さどうにかならないの?!」


ちなみに私は今、部屋で一人である。
誰に話しかけているのかと言うことは聞かないでもらいたい。
暑さで頭がやられるのは仕方ないことなのだ。


連日30度越えを記録するこのクッッッッソ暑い最中なのにも関わらず、三日前に家のエアコンが壊れた。
青天の霹靂とはまさにこのこと。


仕事から帰ってきて冷えた部屋の中でビールでも飲むぜ!!と思っていたのにピッと言う音と共に動き出すはずのそれはうんともすんとも言わない。
極め付けはリモコンには『E』の文字。
要するに『エラー』だ。その瞬間、私の顔はもちろん真っ青。


「いや、嘘でしょ?嘘って言ってよね?!」


一体誰に言っているのだ。もうリモコンに言っていると言うことにしてもらおう。何度も何度も電源ボタンを押すが、リモコンには変わらず『E』が表示されている。その時点で絶望だ。


しかし、その日はまだ希望に満ち溢れていた。何故なら翌日は金曜日。まだ修理を頼むのであれば間に合うからだ。
エアコンのためならば仕事中こっそり抜けて非常階段で某電気メーカーのカスタマーセンターに電話をかけることくらい厭わない。


それなのに…


「申し訳ありません。修理をするために現在二週間待ってもらっております。」

「えええええ?!そ、そんな…?何とかなりませんか?!」

「大変申し訳ありません。急に暑くなり、故障が相次いでおりまして…」


同じような人が何人もいると言うことだ。

結局、修理をしたとしても保証期間はとうに過ぎていたのでウン万円かかると言われて、こうなったら買い換えた方が早いと思い直して、仕事の後猛ダッシュで電化製品専門店に向かったのだが……




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