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裏・テニスの王子様♡

第21章 かなわない/海堂薫


その辺にあったおもちゃでモモと戯れていると
「お待たせ〜」とが皿を持って戻ってきた。

皿の上にはカルボナーラが乗っていた。

「簡単なものでごめんね、口に合うといいんだけど…」

「いただきます…」

の料理はめちゃくちゃ美味かった。

そして、食べながらふと思う。

一人暮らしの女の部屋にノコノコと上がってきてしまった。

今更事の重大さに気づいた。

「お前…親は?」

「海外出張が多くてさー、半年に1回帰ってくればいい方かな?だから、ほぼ一人暮らしなの。」

はモモを撫でながら、「ねー」と話しかけている。
そういえば、モモを俺に似てるとか言ってたな。
どういう気持ちで撫でてるんだ。

そう思いながら、とモモを眺めていると、
モモは急にのスカートの中へと潜り混んでいった。

「へっ!?ちょ…モモ!?あ…普段はこんなことしないんだけど…どうしたんだろ…モモぉ?」

うろたえるを他所に、モモはスカートの中で遊び回っているようだった。

「モモぉ…んっ…」

だんだんの声が色っぽくなっていく。

すると俺の脳裏にはまたもや犬猿の仲なアイツが思い浮かび、無性に腹が立った。

「ンな声で…桃って呼ぶな。桃じゃねぇ、俺は海堂だ」

俺は意味不明な事を言って、スカートに潜り込むモモを
優しく引っ張り出した。

「きゃっ!ちょっと、海堂君…」

俺はスカートに手を突っ込んでしまったことにようやく気が付き、から体を離した。

「わ、悪い…」

は一瞬視線を落とすとまた俺を見てこう言った。

「…相手が海堂君ならいやじゃない…よ?」


「私、海堂君のこと好きみたい。そういうこと…されたいって今思ってる…」

は真っ直ぐ俺を見て続けて言った。

「…敵わねぇな」

俺たちはどちらからともなく、顔を寄せ合いキスをした。

「…っ…んぁ…」

どちらからともなく、舌を絡めるとの吐息が漏れる音が静かな部屋に響いた。

1度顔を離し、俺はをベットに押し倒した。

「か、薫くん…、私の事好きなら…、下の名前で呼んで…?」

「……俺も好きだ」

ギシギシとベッドを軋ませながら俺はに覆いかぶさった。
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