• テキストサイズ

【Dグレ夢】TRICOLORE【長編】

第4章 第三話 災いを呼ぶもの


アレンたちがその様子を見ていると、その男が突然、ジャンの口を塞いだ。
コイツの遊びに付き合ってたら調子に乗っちまって…とヘラヘラ笑う男。
付き合ってられない、と大人たちが離れ、アレンたちもその場を後にしようとした時だった。

ヒュッ…とアレンが左腕で男を裂いた。

「僕の目はごまかせないよ」

額に逆さペンタクルのマークが出ていたその男は、一瞬に消えた。
AKUMAの爆発で転んだジャンに駆け寄って、彩音は大丈夫?と声をかける。
そんな彩音の言葉も耳に届いていないようで、ジャンはアレンの姿に目を輝かせていた。

そんなジャンに飛びつかれたアレンは、地面へと頭を打ち付け、失神した。

ジャンと話をした後、アレンたちは教団本部へと戻ってきた。
ジャンの父親は教団本部の科学者だった。
父親の研究資料でAKUMAの事を知り、自分も街を守るためにパトロールをしている。
そう言ったジャンに不安を覚えたアレンを、トマは街にいるファインダーに声をかけておくと言って落ち着かせた。

「あんな小さい子がパトロールとか…」

危ないよね、と言う彩音の言葉に、アレンも不二も頷く。
トマと別れた後、アレンはイノセンスを持って科学班フロアに向かっていた。
彩音と不二の事も予め話はしてあるため、一緒に向かう。

扉を開け、部屋へ入るとそこは重々しい空気が漂っていた。
各々が机で、床で、様々な所でぐったりしている。
その様子に3人は少し驚きながら、アレンは小さくため息をついていた。

そこへ、コーヒーを運んできたリナリーが通りかかり、アレンが声をかけた。

「リナリー!」

何?と振り返ったリナリーに言葉を詰まらせるアレン。
イノセンス、彩音と不二の事を話すと、リナリーはヘブラスカの所へ行ってと答えた。
あまり声をかけれる雰囲気でもないと悟ったのか、アレンは彩音と不二を連れてその場を後にする。

「アレン、大丈夫?」

少し落ち込んでいるようなアレンの様子に彩音が声をかけたが、アレンは大丈夫ですと曖昧に笑った。
/ 519ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp