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【Dグレ夢】TRICOLORE【長編】

第25章 第二十四話 アレンを追って


誘拐して、家にもってかえるぅうぅぅぅ!!!!!
叫んで飛びかかってきた男に、ブチッと何か切れたであろう神田と穏やかな表情を浮かべながらも黒いオーラを纏った不二が容赦なく殴った。



ダンッ!と神田がビールの入ったジョッキを机に叩きつける。

「なんでモヤシを探す方法が風俗街めぐりなんだよ!」
「あははは…」

うさぎしゃんのお尻亭にようこそ~☆とバニー姿の女性たちの明るい声が聞こえる。
機嫌が悪い神田に彩音が苦笑している中、ユキサが淡々と聞き込みをしていた。
神田と不二はバニー姿の女性に囲まれていて、彩音は落ち着かない様子だった。
神田は寄るな触るなとはっきり突っぱねているが、不二は困惑した表情を浮かべながらも女性に丁寧な対応を返している。

アレンの写真を見せても見たことがないと言ったバニーに、そうですかと返事を返してユキサが立ち上がる。

「3人とも、次のお店行こう」
「やーん、もう帰っちゃうの~~~~?」

バニーの言葉を聞きながら、ユキサが神田の手を取り引っ張っていく。
慌てて彩音と不二も立ち上がって、その店を出た。



「うちには来てないねぇ」

「知らないなぁ」

「ごめんなさいね~~~☆」



「ようべっぴんさんたち。どうだい、オレと」

バキッと絡んできた酔っ払いを神田が殴る。

「23軒目もダメかぁ…」
「ねぇユキサ…これ、いったいいくつあるの…?」

流石にこれだけ夜のお店を回っていれば、少量の酒だけ飲んでいたとしても徐々に酔いが回ってくる。
少しだけ頬を赤らめながら聞く彩音に、ユキサはまだまだあるよと答えた。

「アレン…どれだけ借金あるんだ…?」
「アレンというより、クロス元帥のだと思うけどね…」

そういえばアレンはクロスに借金を押し付けられていると言っていたなと不二と彩音が思い出す。

アレンが14番目と戦おうとしてるなら、まず相手を知ろうとするはず。
手かがりは14番目の協力者だったクロスだ。
でも元帥は消えてしまった、死んだとも言われているが…。
元帥の足跡を知る唯一の術は、この借金の請求書だけ。

とユキサは考えて、言霊を使ってこっそりアレンの資料を持ち出したのだった。
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