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【Dグレ夢】TRICOLORE【長編】

第25章 第二十四話 アレンを追って


「あぁ。けど俺が戻ってきたのはあいつのためと…モヤシを追うためだ。教団がどうなろうと俺には関係ない。あいつもそれを選択した」

お前らはどうする?と神田の視線が告げる。
彩音と不二は考えるような仕草をしたが、すぐに顔を見合わせて頷き合った。

ルベリエの実験に付き合うのも嫌だが、彩音と不二は記憶がない時の事を思い出していた。
アレンと関わりがあるかもしれないその時の事。
そして何より、今1人で頑張っているアレンを、自分たちも助けたい。

「僕たちも行くよ、神田」
「分かった。2時間後に出発する」

4人で外出という名目で、ロンドンの街へ出る。
街へ繋がっている方舟の前で待ち合わせだと神田は2人に向けて言った。



それから2時間後、彩音と不二、神田は方舟の前でユキサを待っていた。
少し遅れるとスノーベルが伝えに来ていた。
しかし待ち合わせ時間から結構な時間が過ぎている。

「遅いね…」
「神田、ユキサの野暮用ってなんだい?」
「………」

不二の問いに答えず、ユキサの様子を見に行こうと神田が足を進めようとした時、肩に乗っていたスノーベルがぱたぱたと飛んだ。
遅れてごめんと少し息を切らせたユキサの元に、スノーベルが近寄っていく。
会った時よりも確実に顔色が悪いユキサに3人が顔を顰めた。
3人の様子を見て、ユキサはバツが悪そうな表情をした。

「あー…えと、ちょっとルベリエ長官にやめる条件に頼まれ事を…って神田どこいくの!?」
「斬る」
「ダメでしょ!?落ち着いて!!」

ルベリエの元へ行こうとする神田を必死に抑えながら2人も止めてと彩音と不二を見たユキサだったが、2人はユキサの視線を受けながらも止めようとしなかった。

「いいんじゃないかな、一度死んでもらおう」
「ちょっと不二!?一度だって死んだら終わりだから!」

物騒なこと言わないでと言ったユキサに、彩音も苦笑しながら言う。
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