第24章 第二十三話 記憶<メモリア>
ハッと目を見開いたアレンが言おうとした時、アルマが遮るように叫んだ。
その瞬間、アルマの体が光り出す。
「これが、ホントの最期…っ」
死ね…!!!とアルマが言った。
9年前。
ユウはぼくを破壊して生き延びた。
でもそれは『私』との約束を守る為だったんだね。
ごめんね…。
あなたはきっと、生きてる限り『私』を探してくれる。
いつかアルマが『私』だと気づくかもしれない。
それだけは、耐えられないよ。
なぜだ。
なんで、そんな苦しそうに笑ってんだよ…。
「なんでなんだよ、アルマ!!!!」
神田の叫びと同時に、光が炸裂する。
周囲を巻き込んで、アルマは自爆した。
「くっそ…!!」
爆発に巻き込まれたアレンが痛みに耐えながら体を起こす。
2人は…ユキサは…?
見回した先に、神田の姿が目に入った。
近くにはユキサも倒れていた。
パキンと、神田の体が崩れた。
「神田…!!ユキサ!!」
痛む体を引きずりながら、アレンが2人へ近づいた。
傍には、アルマの核が転がっている。
その核に触れながら、アレンが涙を流した。
アルマは、復讐でAKUMAになったんじゃない。
アルマの魂は、神田が愛してた『あの人』だった。
ノアの術で神田の真実を知ったアルマは、自分の正体を永久に葬るためにAKUMAになった。
どうして…とアレンが呟く。