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【Dグレ夢】TRICOLORE【長編】

第23章 第二十二話 アルマ・カルマ


「処分なんかさせるもんか。待っててユウ…」

アルマがイノセンスが保管されているであろう場所へ、導管を伝って降りて行く。
エドガーが慌てたようにして部屋へ入ってきた。

「戻るんだアルマ!ユウが大事なのはよく分かる!でも…」
「いやだ!おまえたちなんかに分かるもんか、人でなし!!」

アルマの言葉に、エドガーが酷くショックを受けたようにアルマを見た。
その表情にアルマはハッと我に返ったが、グッと唇を噛んだ。
ユウを助ける、イノセンスさえあれば、戦えるんだ…!
導管から手を放したアルマが暗闇へと落ちていった。

「アルマ!だめだ、行かないでくれ…!」

アルマ!!!!とエドガーの叫びが虚しく響いた。

「ここは…イノセンスの安置室か…?」
「これ、は…」

ユキサが呆然としながらイノセンスへと近づく。
瞳が虚ろになっているのに気づいて、アレンがユキサの肩を掴んで名を呼んだ。
ハッと瞳に光が戻ってアレンがホッと息をつく。

「大丈夫?」
「うん…」

ちらりとユキサがイノセンスを見る。
ユキサにはそれがなんなのか、はっきりと分かった。

アルマが自分のイノセンスへ手を伸ばす。
瞬間、札が飛んできて爆発した。

「アルマ!?」
「止まったか。まったく…手こずらせてくれる」

アルマを追ってきた鴉たちが炎羽をアルマに向けて放った。
だがアルマは焼け焦げた体のまま、イノセンスへと手を伸ばし続ける。

「ユ…ウ…」
「まだ動けるか、人形め」
『待て!攻撃するな、その子は使徒だ!!』
「否!奴はイノセンスで我々に手向かうつもりだ!」

再び札を構える鴉たち。
攻撃するなというエドガーの声が通信機から響く。

「炎羽!!!」
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