• テキストサイズ

【Dグレ夢】TRICOLORE【長編】

第23章 第二十二話 アルマ・カルマ


トボトボとユウが使徒が眠る場所を歩く。
その場所は寒いが一番静かで落ち着く場所だとユウは柱へ寄りかかった。

「ぐーぐー寝やがっておまえら…そんな水ん中で」

このまま、もう一度眠ってしまおうか。
この世界は暗くて、ひどく息がしづらい。
俺は一体…。

ふわり、とまた白い影が浮かび上がる。

おい!とユウが叫び、足を進める。
その瞬間、あぶなーーーーーい!とアルマの叫び声がした。

どぼーん!とユウが液体の中に落ちる。
あちゃぁとアルマが顔を手で覆い、すぐにユウを液体の中から引っ張り上げた。

何してんのさこんな夜遅く…と言うアルマを、ユウがキッと睨みつける。

「お前…っ!!また俺をつけてきたのか!?!?」
「ち、違うやい!ぼくはただここでお菓子たべながら本読んでただけで…!」
「お前の部屋かよここはっ!それより女は!?そこに女がいただろ!」

ユウの示す方向を見るが、そこには誰もいない。
女って、もしかしてそれって…!とアルマが言った所で、アルマの腕がちぎれ落ちる。
一瞬驚いたユウに、アルマがユウは大丈夫?と聞くと、ユウが不機嫌そうな表情をしながら立ち上がった。

「俺は別に…」

だがアルマと同じように腕が落ち、痛みにその場に蹲る。
今は深夜だから皆寝ているだろうから、治るまでじっとしてようとアルマが言った。

しばらく沈黙が続く。
その空気にアルマは落ち着かない様子だったが、ユウがボソリと口を開いた。

「もしかしてそれって、なんだ?」

突然話しかけてきたユウに驚きながらはい?と返事を返せば、ユウがおまえさっき言ってたろと言う。
女の事知ってんのか?と聞けば、アルマがあぁと言葉を続けた。

「それ、精霊さんじゃないかなって思って」

その言葉にユウが怒ってもういいと言い、その場を離れようとする。
慌てて止めたアルマがちゃんと説明した。

ここにはフォーという可愛い女の子がいると。
聞いた事のある名前にアレンがハッとした。
/ 519ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp