第22章 第二十一話 第三使徒計画
そこからティキを追って出てきたのは、アレンと彩音、不二だった。
「彩音…不二…!?」
「え!?神田、とユキサ!?」
「来ましたネ、我輩の目の上のタンコブ…」
アレェェン・ウォーカァ~~!!!
どいてどいて~とティキが言いながら、アレンと共にぐしゃっと千年伯爵を潰す。
彩音と不二はその近くへと降り立った。
「どけっていっただろ、千年公…。そしてようこそ、アレン・ウォーカー!他の2人も♪」
アレンがハッとして周りを見渡す。
彩音と不二も周囲に視線を巡らせて戸惑いの表情を浮かべた。
北米支部に行くと言っていたジョニーやリーバーがいるため、ここは北米支部なのかと3人は納得した。
そうしてアレンの視線が神田とユキサで止まった。
「神田?ユキサ?何故キミたちがここに…ヨルダンの陣営を守ってたんじゃ…」
陣営ならとうに全滅したよ。
聞こえた言葉と同時にドサリとトクサの体が投げ捨てられる。
「トクサ!!」
「驚いたかい?お前たちはこのサードを助けに来たつもりだったんだものね」
咄嗟に不二が駆け出そうとした、彩音がそれを止める。
相手には人質がいる、下手に動けない。
マダラオはどうしました…!?と問うトクサに、マーシーマが相手してるぜとティキが答えた。
マーシーマ…3人いたノアのうちの1人かと不二は思った。
「気を…つけなさい。どんな技か知らないがこのノア、他者の体を勝手に動かせます…。私の足を、触れずに折り砕いた…!!」
「そ☆残念ながらすでにこの支部の人間も、この僕デザイアスが掌握している…。いっとくが僕はドSだから、これ以上仲間を犠牲に…ていうかあられもないポーズにされたくなかったら言う通りにしなさい」
その言葉に団員たちがピシリと固まった。
黙って殺されろと言うの!?と彩音が言うと、デザイアスはそんなつまんないこと言わないと答えた。
じゃぁ一体何を…そう考えた時、千年伯爵を踏み潰したままにするなというデザイアスの言葉に伯爵から降りたティキがアレンへと向き直った。
「少年、オレらはお前を迎えに来たんだぜ?」
ティキの言葉にアレンがはぁ?と声を上げた。
それもそうだ。エクソシストとノアは敵同士なのだから。
なぜと思った時、千年伯爵がアレンの頭を掴んで床へ押し付けた。